時計修理屋ですが、今回は車の話から始まります。
BMWi3(電気自動車)は炭素繊維を編んで製造されているそうです。BMWi3、最近日本でも見かけることがありますね・・・
炭素繊維を巨大編み機で編むのですが、
・炭素繊維は錆びない。 ・炭素繊維は非常に強固。
・製造過程での、エネルギー・水の消費は半分あるいは半分以上削減できる。
ざっとこのような特徴があるそうです。ただし高級品=生産量の少ない製品向きらしいです。この情報は “英「エコノミスト」誌は予測する” という本の「車は編まれ、住宅は印刷される」という項目からのピックアップなのですが、これからの機械製造業に大きな変化を感じることができます。
ところで・・・時計はこれからどうなるのでしょうか?これから色々なものがこのように編まれたり、印刷されたりしていく中で、時計はどうでしょう?
時計も機械なので気になるところです。おそらく今のスイス時計メーカーはアナログなゼンマイ駆動の設計限界をこの“編む”という製法で更に極限の能力を持たせようとするでしょう。
・精度 ・軽量化 ・耐久性 ・斬新なデザイン などです。
ローテクを支えるためのハイテク
最初は超高額時計かもしれませんが、だんだん価格は落とすことができるかもしれません。どんな時計が出現するか楽しみです。
個人的なイメージですが・・ロジェ デュブイのエクスカリバーみたいな時計がつくり易くなるのかもしれませんね。ただ表面積の小さいパーツの強度は炭素素材ではまだ無理かも?
ロジェ デュブイといえば、超複雑機構を組み込んだ真に高品質の傑出したムーブメントに、過激とも形容できるほどの個性的なスタイルを結合する時計メーカーとして名高く、ネジ1本から全部品を自製するマニュファクチュールであります。