今でも人気があるSF作家フィリップ K ディックの傑作“アンドロイドは電気羊の夢を見るか?”の紹介から。(ブレードランナーという題名で映画化されている)
核戦争後、人類は多数の他の星に移り住んだ者と少数の地球に残った者に分かれる。
そして他の星では開拓のために、アンドロイドを使っている。
ある日、最新型アンドロイドネクサス6型の数台(と言っても外見は人間と同じ、感情まである)が地球に逃亡し、それを主人公の賞金稼ぎリック・デッカードが追い詰めていく。
そのころの地球では、ほどんど絶滅してしまった動物をペットとして飼うのが高いステータスだが、ほとんどはうまくできたロボットだ。
飼い主はそれがロボットだと言うことを隠しながら飼っている。
(内容の紹介はここまで)
このSFは非常に人気があった(今でも)ので、読まれた方も多いだろう。
(映画ブレードランナーをご覧になった方はさらに多いと思うが、肝心なところがかなり原作と違う。映画には動物は出てこなかったのでは?)
デジタルが進めば進むほど興味はそちら側に向く半面、ローテク、アナログの価値観にも目がいく。
しかし、ローテク、アナログなものはどんどんこの世から消えて行ってしまう。
コンピュータの発達による文明の発展は、それが進めば進むほど正反対の価値感を持つ機械式時計は、特別視されるということだ。
人間は日常と反対のもの、数の少ないものに憧れ、そして大事にする。
おそらく数十年後
特に今現在存在するほぼすべての機械式時計の価値はとんでもなく、跳ねあがっていると思っている。(すでにそれは始まっている)
そしてその後はどうなるのか?
おそらく更に上がり続けるだろう。
問題はどうやって今ある時計を存続させ続けるか?にかかっている。