2026年、ロレックスのオイスターケースが誕生してちょうど100年を迎えます。腕時計に本格的な防水性能をもたらしたこの革新は、現代の時計づくりの基準として今も語り継がれています。
しかし “防水” という機能は、購入した瞬間から少しずつ劣化しています。「水に強い時計だから大丈夫」と思い込んでいると、気づかないうちに内部へのダメージが進んでいることも珍しくありません。
この記事では、オイスターケース100年の歴史を振り返りながら、防水性能の仕組みと経年変化、そして定期点検が必要な理由についてわかりやすく解説します。
ロレックスが切り拓いた「防水時計」の100年
■ オイスターケースが変えた時計の常識
1926年に誕生したロレックスのオイスターケースは、世界で初めて実用的な防水・防塵構造を実現した腕時計として知られています。リューズ、ケースバック、風防ガラスを密閉することで水や埃の侵入を防ぐ設計は、当時の時計界に革命をもたらしました。
翌1927年には、水泳選手メルセデス・グライツがドーバー海峡横断への挑戦中にオイスターを身につけ、約10時間におよぶ泳行後も時計が正常に動き続けたと伝えられています。この出来事は世界的な話題となり、”防水時計”という概念を広く社会に浸透させるきっかけになりました。
■ 100年経っても変わらない防水の基本構造
現代のロレックスも、基本的な防水の考え方はオイスターケース誕生当初から大きく変わっていません。リューズやケースバックを密閉し、風防まわりもケース構造でしっかり固定することで、高い密封性を保っています。
ただし、その密封性を支えているのは内部に使われているゴム製のパッキン(Oリング)です。この部品は経年とともに弾性を失い、防水性能は少しずつ低下していきます。”丈夫なロレックス”であっても、パッキンの劣化は避けられないのです。
防水性能は「購入時」が最高値
■ パッキンの劣化が招く内部トラブル
防水性を支えるパッキンは、使用環境や保管状態によって劣化の早さが変わります。時計修理の現場では、数年ごとの点検と、状態に応じた交換がひとつの目安です。劣化が進むと密封性が低下し、雨水・汗・洗顔時の水などが微細な隙間から侵入しやすくなります。
内部に水分が入ると、まず文字盤やガラス内側が曇り始めます。さらに放置すると金属部品が腐食し、ムーブメント全体に深刻なダメージを与えることになります。こうした修理は通常のオーバーホールよりも費用と時間がかかるため、”気づいたときには手遅れ”というケースも少なくありません。
■ 日常のどんな行動がリスクになるか
「防水時計だから」と油断しがちな行動にも注意が必要です。たとえば温泉や塩水(海水)への長時間の浸漬は、ゴムパッキンを急速に劣化させます。また、リューズを引き出した状態で水に触れると、防水性能は大幅に低下します。
手洗い時の水はね程度であれば問題になりにくい時計もありますが、温水・石けん・シャワーの水圧はパッキンに負担をかけることがあります。「いつのメンテナンスが最後だったか思い出せない」という方は、一度防水点検を受けることをおすすめします。
まとめ
・ロレックス・オイスターケースは2026年で誕生100年を迎えた
・防水性能はパッキン(Oリング)に依存しており、経年で必ず劣化する
・内部への水分侵入は文字盤の曇り・ムーブメントの腐食につながる
・防水点検の目安は数年ごと、または使用環境が厳しい場合はそれ以前
100年の歴史を持つロレックスの防水技術も、定期的な点検なしには本来の性能を発揮できません。御徒町に店を構えて創業50年、カナルクラブではオーバーホールのご相談を随時承っています。「最後に点検したのはいつだろう」と気になった方は、お気軽にご連絡ください。
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