時計を長く使っていると、針が少し変色してくることがあります。
シルバーだったはずの針が、うっすら黄ばんでくる。
夜光塗料が塗られた部分が、茶色っぽく変わってくる。
さらに劣化が進むと表面がガサガサになる。

これ、気になりますか?
私個人の意見を言うと、軽い変色であれば、気にしなくていいと思っています。
文字盤の変色と同じで、長く使ってきた時計の痕跡として見ることができるからです。
夜光塗料の変色も同様です。あの独特のアイボリー色に変わった夜光は、
むしろ年代物の時計らしい味わいとして好む方も少なくありません,
ただし、限度があります。
腐食がひどくなると、針の交換が必要になってきます。そしてここからが本題です。
原因は、水分です
針の変色や腐食の基本的な原因は、水分です。
時計内部に水分が侵入し、それが針や文字盤、夜光塗料に影響を与えます。
「防水時計なのに?」と思われるかもしれません。
ただ、防水性能は永久に維持されるものではありません。パッキンやガスケットは経年で劣化し、
気づかないうちに防水性能が落ちていることがあります。

そして厄介なのは、水分が侵入してからの時間です。
少量の水分が入っても、すぐに症状が出るわけではありません。
じわじわと時間をかけて、針や文字盤を侵食していく。
気づいた時には、かなり進行しているケースも多いのです。
これはロレックスやオメガのような高級時計でも同じです。
防水性能が高くても、メンテナンスなしに永久に維持されるものではありません。
劣化を避ける方法は、一つだけ
では、どうすればいいか。正直に言うと、これを避ける方法は一つしかありません。
定期的なメンテナンスです。
防水性能を定期的に点検し、パッキンを交換する。
それだけが、水分侵入を防ぐ唯一の手段です。使い方に気をつける、保管場所を工夫する。
そういった対策も無意味ではありませんが、根本的な解決にはなりません。
防水性能そのものを維持しない限り、水分の侵入はいつか起きます。
目安として、5年以内に一度はメンテナンス=オーバーホールに出すことをお勧めしています。
気にしなくていいものと、気にした方がいいもの軽い変色は、時計が歩んできた時間の証です。
気にしなくていい。
でも腐食が進んでいるなら、それは水分が内部に入り込んでいるサインかもしれません。
その場合は、針や文字盤の問題ではなく、防水性能の問題として考える必要があります。
見た目の変化の奥に、何が起きているか。
それを知っておくだけで、時計との付き合い方が少し変わってくると思います。
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