高級時計は資産性の高いアイテムですが、その人気ゆえに精巧な偽物が増えています。特にロレックスやオメガ、カルティエなど人気ブランドの時計は、見た目だけで真贋を判断することが難しいケースも少なくありません。

偽物を購入してしまった場合、経済的損失や売却時のトラブルといった想像以上に大きなリスクを伴います。購入時だけでなく、売却や譲渡時にも「本物であることを証明できるかどうか」が重要になるのです。

本記事では、AI技術による真贋判定の現状と、時計の所有者として意識しておきたい管理のポイント、さらに信頼性を高めるメンテナンスの方法について解説します。

AIによる真贋判定が登場。鑑定は新たなフェーズへ

■ 機械学習と画像認識で“見えない違い”を見抜く

近年、画像認識技術や機械学習（AI）の発展により、針の長さや刻印の深さ、フォントの微妙な差異までAIが解析し、時計の真贋を判定するサービスが登場しています。一部のサービスでは、すでに人間の鑑定士に匹敵する精度を出すものもあり、時計鑑定はまさに新時代に突入しているのです。

■ AIだけでは判断が難しい要素もある

AI技術は真贋判定のハードルを大きく下げましたが、まだ完全にAIだけで判断できる段階には至っていません。特に以下のような要素については、最終的には専門家による開封・検証が必要不可欠です。

• ムーブメント内部の構造や刻印の状態
• 修理やカスタマイズ歴の有無
• 素材の質感や経年変化、磁気による影響

AIは初期スクリーニングとして非常に有効ですが、最終的には専門店での開封・検証により、偽物リスクを確実に軽減し、将来の売却や譲渡時にも信頼できる証明力を確保することが重要です。

オーナーとして「本物」と向き合うために

■ 真贋の証明力は購入後の管理がポイント

時計の真贋に関する信頼性は、単に購入時の判断だけではなく、その後の保管状況やメンテナンス記録などによっても左右されます。特に以下のような管理を徹底しておけば、将来的な売却や相続時などの場面でも安心して時計を手放すことができます。

• 購入時の保証書や領収書を保管する
• 専門店で時計を開封・点検し、記録や写真を残す
• 定期的にメンテナンスを受け、整備履歴を蓄積する

こうした記録を残しておくことで、売却時や相続時における真贋証明や資産価値の裏付けとなり、取引や手続きの際にも自信を持ってスムーズに対応できるようになります。

修理・メンテナンスが“信頼の履歴”になる

■ 所有歴の“中身”が時計の評価を左右する

高級時計は、単に所有しているだけで資産価値が維持されるわけではありません。どのように管理し、どこでメンテナンスを受けてきたのかという“履歴の中身”が評価を決定づけます。

定期的に信頼できる専門店でメンテナンスを行っている時計と、整備がされていない時計とでは、評価に大きな差が出てしまいます。

■ 整備履歴が資産価値を補強する

専門店での整備記録、交換部品の管理、技術者による所見といった記録は、一つひとつが時計の資産価値を証明する重要な裏付けとなります。こうした履歴の有無が、売却時や相続・譲渡の場面で信頼性に直結します。

高級時計の信頼性を守るために。メンテナンスからできること

カナルクラブでは、ロレックスやオメガ、カルティエをはじめとする人気ブランドの時計に対応し、真贋リスクがあるモデルの修理・オーバーホール、記録管理までを徹底してサポートしています。

開封時の状態確認やムーブメントの撮影、交換パーツの記録といった、本物であることを証明する情報をきちんと残し、時計そのものの信頼性を守る整備を行っています。

「この時計が本物か確認したい」「将来売却するときのために確かな整備履歴を残しておきたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

お見積り・ご相談フォームより、時計の状態確認から整備まで、責任を持って対応いたします。