
機械式時計とオーバーホール
時計部品に注してある油は通常3年から4年で酸化=劣化します。劣化した後はとくにオートマチックや手巻きのような機械時計(ゼンマイの動力で動く時計)はゼンマイの力が強いので、長期間の間に部品が結構摩耗してしまいます。ですから機械油の劣化のタイミングに合わせてメンテナンスとしてのオーバーホールが必要だ、と言われます。
また機械時計でも油が劣化したからといってすぐに部品がガンガンに摩耗するわけでもありません。徐々に摩耗するということです。
時計が止まっていれば、無駄な摩耗はしないので、わざわざオートマチックワインダーにかけて摩耗させる必要はないということにもなります。使用されない時はとめておくのがいいでしょう。
上記に書かせていただいた内容はあくまでも自然の流れ(経年劣化)という条件の時計内部の油の状態とメンテナンスのタイミングとなりますが、やはり、もっと重要なことは日頃の使い方です。
例えば、夏場の汗をかく季節に時計をガンガン使用されている方、雨の日に時計を使用される方等、気づかずうちに、じわりじわりと内部に水分、湿気が侵入してしまっている時計は、油の状態が急変することがありますので要注意です。また、ショック等を与えてしまうことで、油が流れてしまうこともありますので精密機械の時計におきましては、日頃の使い方がポイントです。ユーザー様にかかっているのです!
カナルクラブでは、皆様の大切なお時計を長くご愛用していただけるよう、お手伝いさせていただきます。