腕時計のベゼル交換が必要となる 2 つの原因

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腕時計のベゼルとは、時計の風防(ガラス)を固定している環状の部品を指します。ベゼルには回転式と固定式があり、回転式では、計測に関連する目盛りが刻まれているのが一般的です。

ベゼルは人の手によって操作されるパーツであることから、使用状況によっては交換が必要になる場合もあります。

ベゼル

ベゼルに発生しやすい不具合と変化

■ ベゼルがスムーズに回らなくなる

ベゼルに発生しやすい不具合として、ベゼルの回転の鈍化が挙げられます。ベゼルの歯車の摩耗や汚れが原因となって発生する場合があり、掃除をすれば直るケースも多いです。

オーバーホールでは時計の分解・洗浄がおこなわれ、汚れやサビが落ちる、不具合の原因が明らかになるなどのメリットがあります。回転がスムーズでなくなった際は、オーバーホールを検討してみるとよいでしょう。

■ ベゼルの色や仕上げが変色・色落ちする

ベゼルの色や仕上げが変色するケースがあります。ベゼルは、紫外線や経年劣化によって影響を受けやすいパーツであるためです。

とくに、ベゼルの彫りに塗られたインクが消えている場合は、時刻の視認性が下がってしまいます。当店では、彫りへの墨入れも可能なため、ご希望の際はお気軽にご相談ください。

カルティエ パシャCベゼル墨入れの事例

ベゼルの交換が必要になる主な原因

■ ベゼルの破損や深い傷

とくにアクティブなライフスタイルを送るかたにとって、腕時計のベゼルは、外部からのダメージを受けやすい部位です。

ベゼルに発生した深い傷や破損は、時計の外観に大きな影響を与える場合があります。細かな傷であれば研磨によって修復できる場合もありますが、大きく損傷している場合は、ベゼルの交換が必要となるでしょう。

■ ベゼルディスクが外れやすい

ベゼル本体に打痕や歪みがあると、新品ベゼルディスクとの相性が悪い場合があり、ベゼルディスク交換後に外れてしまう可能性があります。

ベゼルディスクをベゼル本体に装着する際は、圧力をかけて嵌め込まなければなりません。そのため、ベゼル本体が歪んでいた場合、ベゼルディスクが変形したり、破損させる可能性があります。また、回転ベゼルの不用意なつけ外しが繰り返されると、金属の変形によって外れ癖がついてしまうことでしょう。

以上の理由から、メーカーでのベゼル交換においては、ベゼル本体・ベゼルディスク・ガラス固定枠の 3 点セットでの交換が推奨されています。

ベゼル交換は専門家に任せるのがおすすめ

ベゼル交換は正確な作業技術と専門知識が必要であり、自己修理は簡単ではありません。ベゼルを “こじ開け” のような工具で外そうとすると、変形してしまう場合があります。

とくに、ロレックスデイトジャストのベゼルの多くは18金で材質が柔らかく、専用工具を使わないとベゼルは湾曲してしまう危険があるため、技術を要する作業です。

当店では、負担をかけずにベゼルを外す “ベゼル外し器” を使用し、修理実績の豊富な職人が作業しております。

当店のロレックスベゼル外し器

腕時計のベゼルに関するご相談はカナルクラブへ

ベゼルは、汚れ・水分などから時計を守る重要なパーツ。そのため、腕時計を長期にわたって使用していると、ベゼルの内側には汚れやサビが発生していることも多いのです。

汚れが固まると、ベゼルの回転を鈍らせる場合もあるため、見過ごすわけにはいきません。適切なケアをおこない、一層の長持ちに繋げていきましょう。

ベゼルの不具合がある場合でも、オーバーホールを行うことで時計全体の調子を整えることができます。オーバーホールは、ベゼルの清掃や歯車の交換などを含んだ、時計全体のメンテナンスを行う作業です。

正確な診断と修理をおこない、再び正確な時を刻む、美しい時計に戻すサポートをさせていただきます。まずはお見積り・ご相談フォームにてご連絡ください。

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こちらのコラムでは主に初めてオーバーホールする方に向けてぜひ知っておいていただきたいことを書いています。

カナルクラブではオーバーホールの大切さを知っていただき、大切な腕時計の価値を長持ちさせていただきたいと思っております。

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