
両者の違うポリシーとは
腕時計のメンテナンスする時、依頼先は非常に大雑把に言うとメーカーと修理専門会社に分かれます。
メーカーの義務
メーカーが重視するのは、
どのような時計として世に送り出したか?
他のメーカーと違うどのような特徴を持たせ世に送り出したか?
メンテナンスや修理の場合、そこを復活させることを、義務だと感じているはずです。
しかし、元々有り余る特質(防水性能など)を持っているので
オーナーの方が期待しないところまで追求してしまうこともあります。
また、文字盤や針の変色などに関しても同じです。
確かにボロボロ崩れてくるような状態では交換の必要がありますが、そうでない限りカナルクラブでは交換の必要は無いと判断します。
変色なども高級時計の場合、一種の味として感じるものです。
また、オールドウォッチの場合、文字盤や針が新品になるとシワの全く無いお年寄りのように、何か違和感を感じることも多いと思いますし、
そもそも高級時計はデザインする側にも、長い年月使うという意識があるために”経年劣化が似合う”スタイル(質感)も持っています。
一方もっと新しい時計については、文字盤交換や針交換も時計の価値判断に関係が無いのでご希望に沿うことができます。
この場合は文字盤を交換しても価値の低下には繋がらないためです。
また、メーカーが修理を受け付けを終了した後もお受けすることができます。
部品自体は市場に多く存在するからです。
それでも部品が無くなったらどうするか?
上に書いたのは、一般的なメンテナンス(=オーバーホール)のラインです。
部品が入手できない時計はまず部品修正のライン、それでも間に合わない場合は部品製作を含むラインでオーバーホールを行います。
カナルクラブは時計修理専門店なのでそこまでします。
高級時計修理業界にはメーカー的な考え、カナルクラブの考え、
この両方が必要だと考えています。
同じカテゴリの記事



SEARCH
MESSAGE
こちらのコラムでは主に初めてオーバーホールする方に向けてぜひ知っておいていただきたいことを書いています。
カナルクラブではオーバーホールの大切さを知っていただき、大切な腕時計の価値を長持ちさせていただきたいと思っております。
ご不明点がございましたらお気軽にお問い合わせください。