古い時計の針変色は当たり前
たまに針が変色・腐食している時計を見ることがあります。やはり古い時計に多い現象です。
これはゴムパッキンの劣化(その後メンテナンスしていない)
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防水性能の低下
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サビ、変色の発生
という段階で進みます。ゴムパッキンはご使用頻度の高い方ですと、4年くらいで劣化してくると言われています。
古い時計は針の変色が目立たない
ただ、古い時計は針以外の部分も古びているのでそれほど気にならないことが多いです。反対にそれほど古くない時計の場合は、周りが新しいので針の劣化は目立ちます。さてここで、変色した針を交換するかどうか?
価値がどんどん上がっている時計は交換したくない
最近の時計の価格上昇の中で、古い時計は古びた外観というのが人気です。つまり針の変色などは価値に影響しないということです。やはり古い時計の場合はなるべく針を交換しない方が良いと思います。また、針を交換をする場合、販売当時と違うデザインになることがあるので、これを嫌うオーナーの方がほとんどです。変色していても今の針をそのまま使いたいとお考えです。
新しい時計・それほど古くない時計はどうか?
一方、新しめの時計・それほど古くない時計はどうでしょう?針のデザインの変更もおそらく無いので、交換しても綺麗になるというメリットしかないということになります。
古い時計の場合は?
時計の価値観の変化というものは面白いもので、むしろある程度汚れている方が良いという風潮が最近目立ちます。ダメージジーンズの人気と少し似ているかもしれません。カナルクラブとしても、急速にヴィンテージウォッチ化していく時計については(特にロレックススポーツタイプ、オメガスピードマスタープロフェッショナルなど) 針(文字盤も)の交換はできるだけしないことをお薦めしています。その方が価値を下げません。
最後に
変色は歓迎するといっても、徐々に経年劣化するのがベストですので、変色にブレーキをかける意識は大事だと思います。ですので、最低5年までの定期的なメンテナンス=オーバーホールはそれを実現させるためにも必要です。