2025年、IWC(アイ・ダブリュー・シー)はスポーツコレクションの「インヂュニア」シリーズにフルセラミックケースモデルを追加しました。
高級時計ファンの間で注目を集めているこの新作は、デザイン・素材・構造のすべてが進化しています。
本記事では、「IWC インヂュニア」の特徴と、セラミックケースの修理・取り扱い時に注意すべきポイントをまとめました。セラミック素材の魅力とリスクを理解して、長く美しく使うための参考にしてください。
IWCインヂュニア2025年新作の特徴
2025年に発表された「インヂュニア・オートマティック 42 ブラックセラミック」は、IWC初のフルセラミック仕様モデル。
ケース・ベゼル・リューズガードなど、外装の主要パーツにブラック酸化ジルコニウムセラミックを採用しています。
- スポーティでありながら高級感のあるブラック仕上げ
- 軽量かつ耐傷性の高い素材構成
- IWC自社製キャリバー82110を搭載(60時間パワーリザーブ)
- チタン製インナーリングで剛性と防水性を確保
ステンレスやチタンモデルとは異なる質感と存在感を持ち、**「耐久性とデザイン性を両立した進化系インヂュニア」**として高い評価を得ています。
セラミックケースのメリットと注意点
■ セラミック素材の魅力
- キズが付きにくい高硬度素材(モース硬度9クラス)
- 軽量で着け心地が良い
- 変色や腐食に強いため、長年使用しても美観を保てる
日常使いで細かな擦れが起きにくく、「いつまでも美しい状態を保てる素材」として人気が高まっています。
■ セラミックケースの弱点
ただし、セラミックは「硬くてもろい」素材。強い衝撃や落下で割れてしまうことがあります。
また、再研磨が難しく、破損時はケース交換になることも多い点は注意が必要です。
さらに、セラミックケースは素材特性上、修理対応ができる工房が限られることもあります。
セラミックケース時計の修理で注意すべきポイント
■ セラミック対応の修理実績を確認
セラミック素材は専用工具と技術が必要です。修理業者を選ぶ際は、IWCなど高級ブランドのセラミック時計修理実績があるかを確認しましょう。
■ 防水性能・密閉性の再確認
修理やオーバーホールの際は、防水検査を含めた作業が不可欠です。特にIWCのようなスポーツモデルは、裏ブタやリューズのトルク管理が正確でなければ性能を損なう可能性があります。
■ ケース交換時の色調・質感の統一
セラミックパーツは焼成時のロット差で微妙に色味が異なる場合があるため、交換時には純正パーツの使用が望ましいです。
セラミック時計を長く使うための扱い方
- 金属や硬い物との接触を避ける(特に机やドアノブ)
- 落下・衝撃を防ぐため、着脱時は柔らかい面で行う
- 強い熱変化(真夏の車内など)を避ける
- 定期的にプロによる外装・防水チェックを受ける
このような日常ケアを意識することで、セラミックケースの美しさと機能性を長く保つことができます。
インヂュニアのセラミックモデルは“扱い方”が鍵
IWCインヂュニアは、耐久性・デザイン性・精密工学の融合によって誕生した革新的な一本です。
ただし、セラミック素材の特性を理解せずに扱うと、思わぬ破損や修理コストが発生することもあります。安心して愛用するためには、定期的なメンテナンスと信頼できる修理専門店への依頼が欠かせません。
カナルクラブは御徒町で50年、高級時計の修理・オーバーホールを専門に行っております。
IWCをはじめ、セラミックケースモデルの補修・部品交換・防水検査にも対応。熟練技術者が純正部品を用い、確かな品質でお客様の時計をお守りします。
セラミック時計の修理・メンテナンスのご相談は、ぜひカナルクラブへ。
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こちらのコラムでは主に初めてオーバーホールする方に向けてぜひ知っておいていただきたいことを書いています。
カナルクラブではオーバーホールの大切さを知っていただき、大切な腕時計の価値を長持ちさせていただきたいと思っております。
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