時計が冬にトラブルが起こりやすい理由とは?気温変化と潤滑油の関係を解説

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冬になると、急に時計の調子が悪くなった。
そんな経験はありませんか?実は、気温の低下や乾燥は高級時計にとって負担がかかりやすい季節要因のひとつです。
本記事では、時計が冬にトラブルが発生しやすい理由と、その背景にある「潤滑油」と「温度変化」の関係をわかりやすく解説します。
大切な一本を長く愛用するために、冬前のメンテナンスの重要性を確認していきましょう。

冬の環境が時計に与える影響

気温が下がる冬は、時計内部の機構にもさまざまな影響を及ぼします。
まず大きいのが「金属の収縮」です。時計のムーブメントは、わずか数ミクロン単位の精度で組み上げられています。寒さによって金属パーツが収縮すると、歯車や軸の摩擦抵抗が増え、動作が鈍くなったり精度が不安定になりやすくなります。

また、外気と室内の温度差によって発生する結露も厄介な問題です。
冷たい屋外から暖房の効いた室内に入ると、時計内部にわずかな水滴が生じることがあり、この結露が放置されると、内部の錆や電子回路(クオーツ時計の場合)の不調につながるリスクが高まります。

潤滑油の“硬化”が精度に影響する

機械式時計の心臓部であるムーブメントには、数十か所にわたって微量の潤滑油が使われています。
この潤滑油はパーツ同士の摩耗を防ぎ、スムーズな回転を支える重要な役割を果たしています。

ところが、気温が低下すると潤滑油の粘度が上がり、流動性が落ちてしまいます。
つまり、油が固くなって歯車の動きが悪くなり、精度が乱れたり動作が不安定になりやすくなります。
特に、長年オーバーホールをしていない個体では油の劣化が進行しているため、冬場に一気に不調が表面化するケースも少なくありません。

気温変化への対策と保管のポイント

冬場に時計を守るためには、以下の点を意識するとよいでしょう。

⬛︎ 急激な温度差を避ける

冬場の結露トラブルを防ぐには、冷えた屋外から暖房の効いた室内へ移動するときの扱い方が重要です。腕時計が急激な温度変化にさらされると、内部で水滴が発生しやすくなります。屋内に入る際は、袖口の中でしばらく温度を慣らしてから取り出すことで、結露のリスクを抑えることができます。
こうした小さな工夫だけでも、冬場のトラブル発生を大きく減らすことができます。

⬛︎ 保管環境の湿度を安定させる

室内が乾燥しやすい冬は、時計を保管する環境も見直したいポイントです。風通しのよい場所にケースを置き、乾燥剤を使用することで、パッキンや内部パーツに余計な負担がかかりにくくなります。湿度が安定していると、気密性の低下による内部トラブルのリスクも軽減できます。

⬛︎ 長期間使用しない時計は軽く巻いておく

機械式時計を長く保管する際は、ゼンマイを軽く巻いて内部の油が偏らないようにしておくことが大切です。完全に停止した状態が続くと、潤滑油の劣化が進みやすく、再稼働時に精度の乱れや動作不良が生じやすくなります。定期的に軽く動かしておくと、時計のコンディション維持に役立ちます。

冬前こそ「オーバーホール」のベストタイミング

冬は時計にとって過酷な季節ですが、見方を変えれば点検に最適なタイミングでもあります。
潤滑油の状態やパッキンの劣化、精度のズレなどを確認し、早めにメンテナンスを行うことで、シーズン中の不調を未然に防ぐことができます。

カナルクラブは御徒町で50年にわたり高級時計専門の修理を行っています。
ロレックス・オメガをはじめ、数十万本に及ぶ修理実績を誇る職人たちが、純正部品を用いて責任をもってメンテナンスを行います。
冬を迎える前に、一度愛用の時計を点検してみてはいかがでしょうか。

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こちらのコラムでは主に初めてオーバーホールする方に向けてぜひ知っておいていただきたいことを書いています。

カナルクラブではオーバーホールの大切さを知っていただき、大切な腕時計の価値を長持ちさせていただきたいと思っております。

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