腕時計の電池交換は自分でできる?必要な工具とリスク、プロに出す判断基準

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クオーツ時計を使っていると、いつか必ず訪れるのが「電池切れ」。
最近ではネット通販で交換用の工具や電池が手軽に購入できるため、「腕時計の電池交換は自分でできるのでは?」と考える方も増えています。

しかし、実際のところ電池交換は見た目以上に繊細な作業です。内部の構造は非常に精密で、少しのミスが故障や防水性能の低下につながることもあります。
ここでは、自分で電池交換を行う際に必要な工具や注意点、そしてプロに任せるべき判断基準をわかりやすく解説します。

自分で交換するために必要なもの

■ 基本の工具
裏ブタの形状によって使用する工具が異なります。以下の道具を揃えることで、最低限の準備が整います。

  • スクリューバック式用の「オープナー」
  • スナップ式用の「こじ開け工具」
  • 精密ドライバーセット
  • ピンセット(非導電タイプが望ましい)
  • 電池交換用ゴム手袋または指サック
  • ルーペや作業用ライト

これらはネット通販でもセットで販売されていますが、作業には静電気やトルクの管理など専門的な注意が必要です。

■ 電池の選び方
腕時計の裏ブタやムーブメントには、使用できる電池の型番が刻印されています。
見た目が似ていても 電圧や厚みが異なる電池を使うと動作不良を起こすため、必ず同じ型番の電池を使用しましょう。

自分で行う際のリスクと注意点

■ 防水性能が落ちるリスク
裏ブタを開ける際に、防水パッキンが劣化したりズレたりすることがあります。
そのまま閉めると防水性能が低下し、湿気や汗が内部に侵入してムーブメントの錆や故障の原因になることもあります。

■ 静電気や接触不良による故障
腕時計のムーブメントは非常にデリケートです。金属工具や静電気の影響で基板を損傷するリスクがあります。
また、電池をわずかにずらして固定してしまうと、針が動かない・時間が狂うといった不具合が起こる場合もあります。

プロに任せた方が安心なケース

■ 高級時計・防水モデルの場合
ロレックスやオメガなどの高級ブランド時計、またはダイバーズウォッチのような防水モデルは、専用トルク工具と防水検査機器が必要です。

自宅用の工具で無理に開けると、ケースの歪みや防水性能の低下など、修理費が高額になるトラブルにつながることもあります。

■ 長期間メンテナンスしていない場合
電池交換をきっかけに、内部の点検やパッキン交換を行うのが理想です。

数年以上オーバーホールしていない時計は、オイルの乾燥やゴミの混入が進行している可能性もあり、単なる電池交換では不具合を防ぎきれません。

安全に電池交換するならプロの対応が安心

腕時計の電池交換を自分で行うことは不可能ではありません。
しかし、正しい工具・知識・環境が揃っていない場合は、思わぬトラブルを招くおそれがあります。

信頼できる修理専門店であれば、防水検査やパッキン交換も含めた総合的なメンテナンスが可能です。カナルクラブは御徒町で50年にわたり、高級腕時計の修理・オーバーホール・電池交換を専門に行っています。

「安全に電池交換したい」「他店で断られた時計を見てもらいたい」という方は、ぜひカナルクラブへご相談ください。

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こちらのコラムでは主に初めてオーバーホールする方に向けてぜひ知っておいていただきたいことを書いています。

カナルクラブではオーバーホールの大切さを知っていただき、大切な腕時計の価値を長持ちさせていただきたいと思っております。

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