メンテナンス時期でもないのに不具合が出る

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 時計の突然の故障について

メンテナンス時期でもないのに、時計に不具合が起こることがあります。
例えば、
・ゼンマイが切れていきなり止まる
・歯車の異常で、時間が大幅に狂う、カレンダーが機能しなくなる
などがあります。

また使用上のミス、例えば
・リューズの閉め忘れで水分が侵入し、ガラスが曇る
・時計を落としてしまって止まる
などです。

こちらは注意していただくしかありません。
オーバーホールを行うタイミングは、主に3つの前兆が現れたときです。
タイミングを判断するために、3つの前兆について知っておきましょう。

メンテナンス時期でないのに、修理が必要な状態

1つ目は、カタカタという音です。
オートマチック腕時計の中からカタカタとパーツが転がっている音がしたときは、ローター(オートマチックの回転オモリ)の中心部が破損している可能性が高く、すぐにオーバーホールが必要です。
ローターが破損していると、正常に使えないだけでなく、外れたローターが他の部品をキズつけてしまいます。
ローターはオモリで、かなり重い部品なので、時計を振ったときに手にも振動が感じられるくらいかなりはっきりしたカタカタ音が鳴ります。
ローターの破損の原因は、落下や衝突、また腕に着けたままでゴルフをする、ハーレーダビッドソンのような振動の大きなバイクに乗る、などがあります。
また長い期間でみると、ゼンマイを巻くときに時計を手でもって振る、というのも時計を痛める習慣です。(ゼンマイはリューズを回して巻くのが正しい方法です)

2つ目は腕時計が突然止まる症状です。
この症状のほとんどの原因はゼンマイ切れです。
3年から4年で油は劣化することが多いのですが、それだけでは時計は止まりません。
ゼンマイは20年以上もつこともありますが、短い期間で切れることもあります。
ゼンマイ切れの症状としては、時計が動かなくなるだけでなく、持続時間が短くなるというのもあります。
また、セコンド(秒針)が少しだけ反対にまわるという症状もあります。このような場合はもちろんオーバーホールとゼンマイ交換が必要になります。

3つ目はヒゲゼンマイが絡んでしまうことです。
これはオ主に時計を落としたり、ぶつけたりなど強い衝撃が加えることで起こってしまいます、
そしてヒゲゼンマイの絡みは時計が大幅に進むという症状で現れます。
1日に数時間進むこともあります。

他には、時計が磁気を帯びてしまって進む場合もありますが、極端な場合を除いて大幅な進みはありません。(クォーツの場合は遅れる症状がでます)

以上3つの症状があるときは早い段階で修理に出しましょう。
このように3つの前兆が現れたときは、オーバーホールを後回しせずに、早期に解決することが大切です。

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こちらのコラムでは主に初めてオーバーホールする方に向けてぜひ知っておいていただきたいことを書いています。

カナルクラブではオーバーホールの大切さを知っていただき、大切な腕時計の価値を長持ちさせていただきたいと思っております。

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