腕時計のガラスが割れてしまった時、慌ててしまうことが多いかもしれません。しかし、正しい対処をすれば、時計を損傷から守り、長く使用することが可能です。本記事では、時計のガラスが割れた際の対処法や、修理・メンテナンスの流れ、そして注意事項について詳しく解説します。
腕時計のガラスが破損した際の正しい対処法
腕時計のガラスが割れたり、ひびが入ったりした場合、まず最初にすべきことは時計の使用を中止することです。割れたガラス片が内部に入り込むことで、ムーブメントやその他の内部機構にダメージを与える可能性があります。割れたガラスを放置すると、時計全体の修理費用が大幅に増えるだけでなく、時計自体の寿命を短くする原因にもなります。
ガラスが割れた際には、時計を優しく保護し、内部にガラスの破片が入らないようにしましょう。タオルや柔らかい布で包み、修理専門店に持ち込むことをお勧めします。時計の分解や修理は専門技術が必要なため、自分での対応は避けましょう。
腕時計のガラスの素材による違い
時計のガラスは、その素材により耐久性が異なります。一般的に使用される素材には、アクリルガラス、ミネラルガラス、サファイアガラスの3つがあります。
■ アクリルガラス
アクリルガラスは、プラスチックの一種で非常に軽量です。最大のメリットは価格が安いことで、古い時計やヴィンテージウォッチによく使用されています。傷がつきやすいというデメリットはありますが、研磨して傷を取り除くことが容易なため、修復可能な素材として評価されています。ただし、強い衝撃には弱く、割れやすい点に注意が必要です。
■ ミネラルガラス
ミネラルガラスは、一般的な時計に多く使用されており、アクリルガラスよりも耐久性が高く、傷がつきにくいという特徴を持っています。コストパフォーマンスに優れており、多くの中価格帯の時計に採用されていますが、サファイアガラスほどの硬度はなく、強い衝撃を受けると割れる可能性があります。
■ サファイアガラス
サファイアガラスは、非常に硬度が高く、耐傷性に優れているため、特に高級時計に使用されることが多いです。ダイヤモンドに次ぐ硬度を持ち、通常の使用で傷がつくことはほとんどありません。しかし、その硬さゆえに、強い衝撃を受けると割れることがあります。また、サファイアガラスは他の素材に比べてコストが高いため、交換や修理には比較的高額な費用がかかります。
腕時計はガラスの種類によって修理や交換の費用が異なるため、割れた際は時計のガラス素材を確認し、適切な対応を取る必要があります。
ガラス交換のプロセス
時計のガラス交換は、時計のモデルや素材によって異なりますが、基本的な流れは次の通りです。
1.時計の状態確認と見積もり
最初に専門の技術者が時計全体の状態をチェックし、ガラス交換に加えて内部機構にダメージがないかを確認します。特に、ガラスの破片がムーブメントに入り込んでいないかが重要です。
2.分解と内部点検
ガラスが割れた場合、ムーブメントなどの内部部品にガラス片が残っている可能性があります。そのため、時計を分解し、内部を徹底的にクリーニングします。この過程で必要な部品を交換します。
3.新しいガラスの装着
割れたガラスを取り除き、新しいガラスを装着します。この際、時計の防水性を維持するためのガスケット交換やシールの再確認を行います。
4.防水検査と精度調整
最後に、時計の防水機能が正常に作動するかを確認し、必要に応じて防水テストが行われます。また、ムーブメントの精度調整も同時に行い、時計が正常に作動することを確認します。
カナルクラブでは、時計のガラス交換を含むトータルメンテナンスサービスを提供しています。お客様の時計がどのような状態であっても、経験豊富な技術者が丁寧に点検し、最適な修理方法を提案します。修理の期間や費用は時計の状態や素材により異なりますが、専門の技術者が迅速に対応いたします。ガラス交換が必要な際や、内部に破片が入ってしまった場合も、ぜひカナルクラブにご相談ください。
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こちらのコラムでは主に初めてオーバーホールする方に向けてぜひ知っておいていただきたいことを書いています。
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