あまりにも精度が悪いと、何か重大な問題があるかもしれない

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時間が大きく狂う

クォーツ時計は非常に正確に時を刻みます。
しかし、ゼンマイ式時計(機械式時計)はクォーツほど正確ではありません。
これはどうしようも無い事実ですが、あまりにも誤差が大きいと実用性に問題があると同時に故障という可能性が出てきます。

しばらく使っていない腕時計を見ると、動かなかったり、時刻が大幅にずれていたりすることがあります。
また、日常的に使っている場合でも不具合が起きます。
機械式時計は強い力のゼンマイが解ける力を動力としているため、油が劣化した状態では部品が摩耗します。
特に古い時計の場合、時刻が大幅にずれて針が止まっていると寿命だと思いがちですが、そのような場合はオーバーホールをすることで改善されます。

精度がアップすることも大事ですが、時計のコンディションが良くなることが大切です。

原因は様々 対処は一つ

原因の一つは、油の劣化です。

1日30秒以上誤差が生じている場合は(オールドウォッチの場合、それくらいならそれほど気にすることもないでしょう)、内部で不具合が起きている可能性が考えられます。

内部は100以上のパーツで構成されており、一つ一つのパーツがスムーズに動いて摩擦を軽減するために潤滑油が注入されています。
しかし、使い続けていると乾燥や凝固、変質が起きて精度に影響を与えることがあるのです。
3~5年経過すると潤滑油が乾燥するため、綺麗に洗浄して新しく補充する正確に動きます。
それがオーバーホールです。

オートマチック時計(自動巻き時計)の場合は、腕の動きに合わせてローターが回転し、ゼンマイを巻き上げますが、その部分に負荷がかかりやすくパーツ同士が摩擦で劣化していきます。
また、腕時計に強い衝撃を与えてしまうと、リズムをつかさどるテンプという精密な部品を狂わせます。

他には、磁気によってやはりテンプにトラブルが発生することがあります。
パソコン、携帯電話、オートマチックワインダー、テレビなどから発生する磁気です。

腕から外した時は磁気を発するものから離して保管することが大切です。
そしてこれらのトラブルはすべてオーバーホールで解決します。

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こちらのコラムでは主に初めてオーバーホールする方に向けてぜひ知っておいていただきたいことを書いています。

カナルクラブではオーバーホールの大切さを知っていただき、大切な腕時計の価値を長持ちさせていただきたいと思っております。

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