時計が遅れる、止まる、または正確に動かなくなる原因のひとつに「磁気」があります。私たちの日常生活には、時計に悪影響を及ぼす磁場を発生させる機器が数多く存在します。このコラムでは、時計の磁気対策について詳しく解説し、日常生活で避けるべき環境や、磁気から時計を守る方法をご紹介します。
時計に与える磁気の影響
■時間のずれ
時計内部のゼンマイや歯車が磁化されると、ムーブメントの正常な動きが妨げられます。ゼンマイが引き寄せられたり、動きが乱れることで、振動数が変化し、時計が進みすぎたり遅れたりする現象が発生します。特に高級時計は精密な構造を持つため、わずかな磁気の影響でも大幅な時間のずれを引き起こすことがあります。
■停止
磁化の影響がムーブメント全体に及ぶと、歯車同士の動きが阻害され、時計が完全に停止することもあります。たとえば、磁化された部品が他の部品に引き寄せられ、スムーズな動作ができなくなる場合や、ムーブメント内の潤滑油が固まりやすくなることで運動が止まるケースもあります。この状態では、時計内部のダメージがさらに進行する恐れがあるため、早急な修理が必要です。
日常生活で注意すべき磁気環境
時計が影響を受ける磁場は、私たちの身の回りに意外と多く存在します。以下は特に注意が必要な環境です。
家電製品:スマートフォン、スピーカー、電子レンジなどの強い磁場を発生させる製品。時計を近づけると磁化のリスクが高まります。
オフィス環境:コンピュータやモニター、磁気カードリーダーなどのオフィス機器も磁場を発生させるため、注意が必要です。
交通機関:空港のセキュリティゲートや電車の改札機でも磁気にさらされる可能性があります。
時計を保護するためには、これらの磁場から十分な距離を保つことが重要です。
磁気から時計を守るための具体的な対策
1.磁気を遮断するケースを活用する
時計専用の磁気防止ケースは、時計を磁場から効果的に保護するために設計されています。このケースは、特殊な素材を用いており、外部の磁場を遮断することで時計の内部機構が磁化されるのを防ぎます。特に、電化製品が多く設置されている場所や、電磁波の影響を受けやすい環境に長時間滞在する際には、磁気防止ケースが有効です
2.強い磁場から距離を保つ
スマートフォンやスピーカーなど、強い磁場を発生させる物から時計を離して保管することが基本です。また、長時間身につけたままこれらの機器に近づかないよう注意しましょう。
磁化された場合は専門店へ
スピードマスターは、宇宙探査の象徴として冒険心や歴史の重みを感じる人におすすめです。一方、シーマスターは、日常から水中活動まで幅広いシーンで活躍する実用性を備えています。
機能性や価格で選ぶのももちろんですが、歴史的背景やその時計が持つ物語からロマンを追い求めて選ぶのも楽しい選び方の一つかもしれません。
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