今現在,カナルクラブに依頼されるレディースロレックスのキャリバーで一番多いのは2135ですが、このムーブメントは1980年代のデビュー当時、“ツツミ車”という部品が滅茶苦茶壊れました。また“早送り機構”と言う部品の破損もかなり多かったです。(“早送り機構”は高額部品のひとつです)2135は長期間使用されてきたムーブメントなので、カナルクラブに依頼されるロレックスレディースの中で一番多い機種になります。
しかし、今はツツミ車も、早送り機構も、破損しているのがむしろ稀という状況です。製造の際のムーブメントはもちろん、供給される部品の方にも改良が加えられていたようです。その結果、2135は今では非常に信頼度の高いムーブメントになっています。(もちろん長期間メンテナンス=オーバーホールをしないとダメージは大きくなりますが・・・)
このようにデビューから改善を重ねて良いムーブメントになっていくという面がありました。しかし、最近はコンピュータの発達と関係あると思いますが、設計・部品の精度が上がり、あまりこのような問題は少なくなっています。問題のあるムーブメントは今でもあるのですが・・・。
逆にデビューから年数が経過しているオールドウォッチは?
逆にオールドウォッチ・アンティークウォッチは、デビューから長い年月が経過しているので熟成されている(初期の問題が解決されている)ケースが多いと言えます。ただ、先ほども少し書かせていただきましたが、長年放っておかれた場合、ダメージが進行している可能性があり、これが問題ですね。
しかし、オールド・アンティークウォッチの価値が急上昇している現在、一度メンテナンス=オーバーホールをなさって、それ以降は正しい使い方で定期メンテナンスを続けていけばこれからも末永くご使用いただけるでしょう。