「かなりキズがついているのでポリッシュが必要ならそれもお願いします。」と言われることがあります。しかし、ポリッシュに、必要も不必要もありません。オーナーがキズを気にするか気にしないかだけです。そして、カナルクラブの勝手な意見としては全体ポリッシュは基本的にお薦めしません。自然の流れに任せるのがイイ。
(どうしても気になる部分だけならそれほど問題無いでしょうが・・・・)
こんな話の記憶があります。あるオークションで、オメガスピードマスター ブロードアローの1956年製がでていました。その落札価格が確か¥2,000万以上になったという事件がありました!!キャリバー321のスピードマスター ブロードアローがロレックスのヴィンテージのデイトナ化し始める瞬間です。そこまで高額になった理由がその記事のコメントによると「再研磨無し 文字盤オリジナル」なのでそこまで落札価格が上がった、ということでした。
つまり時計の価値という点では、現実はポリッシュ(研磨)をすると少し価値が落ちるというわけです。(オーナーが感じる価値は短期間上がるにしても)また何回もポリッシュすると価値はかなり落ちます。
カナルクラブのメインテーマは「高級時計を緩い気持ちで長期間ご使用いただき、時計の価値はむしろ上げていく」というものです。ですから、カナルクラブとしては、キズはそのまま残すのが良い、という考えをもっています。ということで大してキズがついていないのにポリッシュ希望という方には次回にするか、あるいはずっとしない方が良いのでは?とお話ししています。その傷も愛着がわきますし。
実際に、半数以上の方はおやめになります。たしかに新品のときの気分をもう一度味わいたいという気持ちもわかりますけどね・・・・。